中井先生の記念講演 |
9月30日、イオンモール和歌山で開催された『関西考古学の日2017』記念講演会に参加しました。
今年は「近世城郭と城下町の風景」というテーマで、城郭研究の第一人者、滋賀県立大学の中井均先生の講演のほか、大阪・京都・和歌山・兵庫における近世城郭・城下町の最新の調査成果が報告されました。近年、お城がブームになっていることも相まってか、会場には130名を越えるもの方が来場されました。
中井先生の講演は各地の発掘調査事例をもとに新たに判明したことを詳しく紹介され、考古学ならではのお城の楽しみ方をお話されていました。
大坂城についての小田木富慈美さんの報告は大坂城下町だけではなく、城下町の成立以前にどういった村々があったのかについても触れられており、興味深い内容でした。
伏見城についてお話された山本雅和さんは、近年の発掘調査成果をわかりやすく解説されており、特に慶長の大地震で倒壊する前の伏見城(一般に指月城と呼ばれます)についてのお話が印象的でした。
開催地である和歌山の北野隆亮さんは和歌山城についてお話されました。二の丸にあった庭園の構造や城内の石垣がどのような順序で構築されたかなどについて調査成果に照らしてわかりやすく解説されました。
京都の山本さんの基調報告 |
兵庫からは垣内拓郎さんが利神(りかん)城と平福御殿(ひらふくごてん)屋敷跡の報告をされました。利神城跡は昨年、国指定史跡へ答申された城跡ですが、調査成果にとどまらず保存と活用についてもお話されており、今後の城跡をどのようにして将来へ残していくのかを考える良い機会となりました。
来場者の皆さんは熱心に講演・各報告に耳を傾けており、改めてお城人気を認識した1日となりました。
当日配布された資料はコチラからダウンロードできます。
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