2013年10月5日土曜日

文化財ものしり学2013第6回を開催しました

連続講座『文化財もの知り学2013』第6回は、10月5日に「国の宝・近世彦根城と重臣屋敷の秘密」と題して、当協会企画調査課副主幹瀬口眞司さんを講師として開催しました。彦根城は、全国に天守が現存する12城の1つで、そのうちの国宝4城の1つです(そのほかの国宝は松本城・犬山城・姫路城)。徳川四天王の一人、井伊直政とその息子の直孝により、西国の押さえとして天下普請により築かれました。
 瀬口さんは、彦根城内にある滋賀県立彦根東高等学校敷地内での発掘調査を担当し、その調査成果について解説しました。この調査で見つかったのは、彦根藩の家臣の屋敷であり、江戸時代の絵図から、重臣戸塚家の屋敷であることがわかりました。また、見つかったのは屋敷跡だけでなく、屋敷境の道や側溝もあり、遺物には湖東焼をはじめとする江戸時代の陶磁器がたくさんありました。以前にあった建物の基礎により調査が難航したことや、特別史跡であるがゆえに部分的にしか調査できなかったことなどの苦労話も交えて、わかりやすく解説されました。
 次回第7回は2ヶ月間の中断期間を挟み、1月11日に長浜市塩津港遺跡を題材として「古代の大動脈・琵琶湖航路と塩津港遺跡」と題してのお話です。

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