滋賀県文化財保護協会

滋賀県文化財保護協会は、滋賀県内の遺跡の発掘・整理調査を行っております。
また、遺跡から出土した遺物を活用した普及活動を実施しています。
今後のイベント実施情報につきましては当協会ホームページ(www.shiga-bunkazai.jp)をご覧ください。

2013年7月25日木曜日

レトロ・レトロの展覧会2013始まりました!!

展示の様子
今年も始まりました!!夏休み恒例行事となった、レトロ・レトロの展覧会。なんと、今年で27回目を数えます。見に来てくださるお客様も、小さなお子さんからお父さん・お母さん、おじいちゃんにおばあちゃん、話を聞いてみると子どもの時に観に来て、今やお父さん・お母さんとなって子どもを連れて観に来てくれたという方もいらっしゃいます。長く続ければよい、というわけではありませんが、こうやって世の中に認知されているというのは、企画をしている私たちにとっては、とてもうれしく、ありがたいことだと、職員一同感謝しております。
 さて、この展覧会、もともとは前の年に行った発掘調査の成果を皆様に知っていただくことを目的として始めたものです。展示している出土品も、大半が昨年度に発掘調査をしたときに出土したもの。最近では、発掘調査の後に行っている整理調査の成果も展示するようにしています。現地での発掘調査の時には気付かなかったことが整理調査の中で新たに発見されたりしているのを、皆様に知っていただく機会がなかなか無いことから始めた企画です。
絵を描いたプラ板をアクセサリーに

 今年度の展示では、水辺の祭祀跡が見つかった上御殿遺跡(古墳時代・奈良時代末~平安時代初め頃)、港の造成工事の跡が見つかった塩津港遺跡(平安時代末~鎌倉時代初め)、膳所城北の丸の石垣が見つかった膳所城遺跡(江戸時代)など、最新の調査成果をわかりやすく展示・解説しています。例えば塩津港遺跡などは、湖上交通の要衝として栄えた様子が窺われる貴重な出土品を多く展示していますし、膳所城遺跡ではタイの骨やサザエ・ハマグリなど貝殻が多く出土し、城内における食生活の様子も垣間見ることが出来ます。
展示と併せて火起こしや、プラ板アクセサリー作り、プレゼントがもらえるクイズラリー、古代衣装の試着なども体験していただけます。古代衣装については、ご好評につき、今年度は新作として平安貴族の気分を味わってもらう十二単衣ふうの衣装もご用意しました。
さらに、初の試みとして、出土品の整理作業の様子を間近で見ていただくバックヤードツアーも始めました(毎週月曜日、午後から随時受付)。すでに参加された方からは「普段見られない作業の様子が説明付きでわかり、とても楽しかった」「発掘調査を担当している技師さんが説明してくれるので、裏話も聞けておもしろかった」などと、(おおむね)喜んでいただいております。
「なりきり古代人」コーナーでお姫様に
夏休みの思い出つくり、なにもお金をかけて遠くに行くことはありません。近場にも楽しめるスポットはある、ということで、皆様どうぞ真夏の滋賀県埋蔵文化財センターにお越し下さい。職員一同、お待ちしております。

2013年7月21日日曜日

フォレオ大津一里山さんで勾玉作りの体験学習を行いました

「勾玉ってなんだ?」を説明しています
大津市にあるショッピングモール・フォレオ大津一里山さんで、今年も「レトロ・レトロの体験フェスタ2013 勾玉をつくってみようinフォレオ大津一里山」を開催しました。今年で5年目となるこのイベントは、たくさんの小学生とその保護者の方々に毎回参加いただいています。
昨年はあまりにもたくさんの参加希望にすべてお応えすることができず、お断りさせていただいた方も多くいらっしゃいました。その反省も踏まえ、今年は回数を1回増やして、定員30名×4回公演で120名の方々に勾玉作りを楽しんでいただくことにしました。また、新たな試みの1つとして、入場口を1箇所に限定して開店前に整理券をお配りし、受付での混乱を避ける工夫もしてみました。さて、整理券を配り始める9:45には、ありがたいことにすでに長蛇の列が。先頭の方は9:00においでいただいていたということです。開店と同時に受付を始めると、3回目までは間もなく定員が埋まり、4回目もお昼頃には満員となりました。
みんな真剣に棒やすりで削っています
さて、勾玉の制作体験は、10:30/12:30/14:00/15:30の4回、それぞれ1時間ほど行いました。今年は、ホームグラウンドの滋賀県埋文センターでも勾玉作りを行うのですが、そちらは高学年向き、こちらは低学年向き、としましたので、例年よりも小さいお子さんが多かったように感じました。どの子も真剣に、棒やすりや紙ヤスリで材料となるろう石を削ったり、磨いたり。削れば削るほど、磨けば磨くほど、きれいな勾玉になるのですが、少し力が必要だったり、同じ作業が続いて根気が要ったり。中には手伝うはずのお父さんが真剣に磨く姿も見られました。ですが、最後にはどの子もきちんと勾玉に仕上げ、きれいな色の革紐に通して満足気でした。遺跡から出土した勾玉や管玉など、本物も展示し、通りすがりのたくさんのお客様にも解説を聞いていただき、文化財に親しんでいただけました。
8月11日には、イオンモール草津さんでも同様に勾玉作りの体験学習を行います(詳細は当HPイベント情報で)。 興味のある方はぜひおいでください。10:00の開店とともに受付を開始します。

恒例、夏休み最初の日曜日「あの遺跡は今!Part17」

拓本に挑戦!
近江八幡市安土町にある滋賀県立安土城考古博物館内において、恒例となりました夏の整理調査室公開事業・埋蔵文化財整理調査成果中間報告会「あの遺跡は今!Part17」
を開催しました。参議院選挙の投票日にあたり、出足を心配していましたが、延べ354名の方にご参加いただきました。夏休み最初の日曜日ということもあり、親子・家族でのご来場が多くありました。17日の夕方のテレビや18日の新聞に大きく取り上げられた高島市上御殿遺跡出土の人形代(ひとかたしろ)・馬形代(うまかたしろ)をモデルにした「古代のおまじないグッズをつくろう」には、博物館の開館前から順番待ちの列ができました。また、パウチ・シートにしてお持ち帰りいただいた拓本体験やホンモノの土器を使った接合体験は、お子さんだけでなく、大人の方にも大人気でした。子供から大人までという点では、全問正解者へのちょっとしたプレゼントもあり、クイズラリーも大人気。
また、上御殿遺跡出土の形代類や墨書人名土器の特別展示や速報もあったことから、歴史好きのお父さん世代=40~50歳代にもご参加いただけたことに、大変喜んでいると同時に、ぜひぜひ、次もご来場いただけるように頑張らねば!と気を引き締めてもおります。

人形代作りに親子で参加いただきました
次回、「あの遺跡は今!Part18」は平成26年2月16日(日)です。冬の陣は、じっくり聞かせる報告会を中心に、遺物展示・作業体験も行います。「毎回、何かひとつ新しい発見のある場」にしたいと考えておりますので、ぜひ、次回もご期待ください。

2013年7月6日土曜日

文化財もの知り学2013第3回を開催しました

連続講座『文化財もの知り学2013』第3回は、7月6日に「探求・古墳時代の木工と集落-草津市中沢遺跡の調査から-」と題して、当協会調査普及課主任小島孝修さんが講師を担当して開催されました。小島さんは、草津市中沢遺跡の平成23年度の発掘調査と、平成24・25年度の整理調査を担当しましたが、それらの調査を通じて得られた成果について、お話ししました。中沢遺跡は、湖南平野の沖積地で営まれた弥生時代・古墳時代の集落遺跡としてよく知られていて、この調査では主に古墳時代前期の遺物が川の跡などから見つかっています。標題に「木工」とあることからもわかるように、土器だけでなく、木製品がとても残りの良い状態でたくさん見つかりました。しかし、不思議なことに、家と考えられる建物跡は見つかっていません。そのほか、中世や近代についても、興味深い成果がいくつか見られました。1つのテーマに沿ってのお話というよりも、発掘調査の始まりから、整理調査が終わって1冊の調査報告書になるまでの過程を解説した内容となりました。(次回は8月3日に大津市宇佐山古墳群を題材として「新発見・琵琶湖を眺めた古代豪族の墓」と題してのお話です)。